こんにちは!協力隊で活躍してくれているしゅんくんが、ワークショップイベント「木のスツールを作ろう(仮)」を企画してくれています。
リファが『釘やボンドを使用しなくても、木の力と自然の力だけで十分に頑丈な家具は作れる』と教えてくれたことがきっかけでした。
個人的に、「釘やボンドを使わずに頑丈な家具が作れる」という点にロマンと環境へのリスペクト、デザインの美を感じ、「実現したい!」と意気込んでおります。
ワークショップのコンセプトは「自然のものだけでスツールを作る!」「釘やボンドは使わない!」です。
早速ワークショップを開催する前に、まずは自分で体験してみよう!とリファとプレワークショップを行いました。
『せっかくここでやるなら、裏に生えている木を活用しよう!』とリファ。
チェーンソーを持つリファは、どこかワクワクしている様子。でも身内から見ても仕事は丁寧。優しく木の枝を落としていきます。
このヒノキはまだ伐倒して間もないので、水分を含んでいるぶん乾燥すればするほど、脚をぎゅっ!と挟み込みます。
それゆえに釘やボンドを使わなくても頑丈なスツールができるというわけなんですね。
そして脚には、裏庭に生えていたクリの木を使用します。台座と脚、どちらも西粟倉村の歴史を知る木でスツールを作りますよ。
木を調達したところで、実際にスツールを作ってみます。
スツールの作り方はいたって簡単です!
①台座にドリルで穴を開ける
②脚となるクリの木を斧・ナタ・ナイフでカットする
③台座に開けた穴に、クリの木を差し込む
これだけ。簡単なように思えますが、技術はもちろん五感を使うことが必須であることを初心者のぼくは知っていきます。
さぁいきましょう。まずは台座に穴を開けます!リファはよく「ツール(道具)も自分の一部になるように」と言います。
ぼくも意識しながら使って見ましたが、どうやらドリルくんは僕の使い方に不満があるようです。
なかなか穴があきません。
リファに手ほどきを受け、「まずはまっすぐ穴をあけ、そのあとに角度をつけていくこと」「刃に合わせて丸を描きながら穴を開けること」を意識してみると、ずんずんとドリルが進んでいきます。うわお。
一度コツを掴むと、そのあとはスムーズに。ドリルくんも僕の使いこなしを認めてくれたようです。
さてお次は、クリの木を斧で削っていきます。(実はこれがすごくやりたかった。)
斧を持つ場所、斧を振り下ろす角度、力の入れ具合、コントロール…いろいろなことを考えながら作業していきます。
ケガをしないように…と慎重になりすぎると作業は進まず、大胆になりすぎるとヒヤッとする場面が増え、自分の中のちょうど良い中間地点を探すのがとても難しく、同時に楽しい。
最初は「斧って重いんだな。」とか「なかなか思った場所に行かないな。」とかおもっていましたが、その難しさが楽しさに変わるのにそう時間はかかりませんでした。
斧を使いこなせてくると、
木と斧が触れる時の音、木が裂ける時の感触、手に伝わる振動、なんとも癒される木の香り
と普段の生活では感じられない感覚を覚えていきます。まさに五感が開いていく感覚。いつまでもやり続けていたいと思うほど、ある種ゾーンに入っていたかもしれません。
最後に、台座に開けた穴に脚をはめ込む作業に取り掛かります。(夢中になりすぎて写真撮るの忘れました...)
最初に開けた穴がどれくらいの深さで、削ったクリの木がフィットするのか。
フィットしなければ、どこを削るべきなのか、はたまた角度を変えるべきなのか。
目で確認するのはもちろん重要ですが、木の感触を通じて、見えない木の中をどれだけイメージできるかがポイントになってきます。
また、デザインをどうするかも考えながら、クリの木を組み合わせていくのもとても楽しい作業。
リファは「楽しくデザインする」職人なので、僕も真似して遊び心を入れながら仕上げていきました。
そして出来上がった作品がこちらです!
耐久性はというと、
オズがのっても
ミアが乗っても大丈夫!
〜プレワークショップを実施した結果〜
「木のスツール作り」、大人から子どもまで没頭できそうです!
「自然で育まれたものを、人間の生活の場に、人間自身が招くという営み・体験」を職人リファの感覚を通して提供できるのではないかと感じています。
「簡単な木工じゃ物足りない!」
「世界に一つの自分だけの作品を作りたい!」
「日常にはない体験がしたい!」
「職人からモノ作りを教わってみたい!」
という方に届けられるように準備していきます!
まずは、夏休みの自由研究も兼ねて小学生を対象に実施する予定です!
木のスツールの他にも本格的な椅子を作ったり、ベンチを作ったりと企画はまだまだあるので、ぜひ楽しみにしていてください。